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魚へんに雪と書く鱈(真鱈)は、冬が旬で最大で全長1m、体重20kgにもなり、大いに存在感があります。
店頭では切り身になっていて、なかなか姿を見る機会は無いかもしれません。
北方系の魚で、日本近海では北海道から茨城県、山陰以北に分布しており、冬の富山湾では、おなじみの魚です。
富山湾では、能登島周辺に産卵場が形成され、産卵期になると深所から浅海に来遊し産卵します。
主に水深150m~200mの深さに集団で生息しており、刺し網による漁獲が主ですが、産卵期は定置網でも獲れます。
タラの仲間は日本近海には、真鱈、スケトウダラ、コマイの3種が住んでいます。
この3種の中でも、普通タラと言えば真鱈のことを指します。
真鱈は8割以上が水分で、身質は繊維質。
このため傷みやすく、臭みがでるため昔は評判の悪い魚で、かっては産地でしか生鮮は食べられませんでした。
流通の進んだ現在では、鮮魚(切身)で見かけるようになってきました。
産卵前の真鱈はメスよりもオスの方が高値で取引されます。
それは身質もさることながら、オスの白子がキクコ(菊子)などと言って珍重されるためです。
また卵は生タラコ、マダラ子、真子と呼ばれ煮付けると美味しくいただけます。
真鱈は白身魚で脂肪がきわめて少なく、タンパク質、ビタミン、ミネラルを含んでいます。
このためニキビなど皮脂腺の分泌過剰な人や、肥満予防にはもってこいの魚です。
また白子や肝臓には他にビタミンAやビタミンDが豊富です。ビタミンAは視力の維持や皮膚の健康に、ビタミンDは骨や歯を丈夫にするために欠かせない栄養素です。
この冬は、真鱈パワーを堪能しましょう。
鍋物にするには薄塩のタラでもいいですが、この際、鮮度の良い生タラをおすすめします。
昆布ダシで豆腐や季節の野菜と煮立て、ポン酢醤油にお好みの薬味をきかせて食べればもう最高です。
ただ鍋に入れる前にコツが一つ。
タラの皮には鮮度が良くても独特の臭みがありますので、塩で締めた後に一度湯引きして下さい。こうしてから鍋で煮れば旨味が一層引き立ちます。
そして最後(締め)は雑炊で真鱈を食べ尽くして下さい。
雑炊に白子を加えると、これまた絶品となります。
タラのあっさりとした淡白な味は、たらちり、塩焼き、煮付け、ホイル焼き、フライ、椀だね、ソテー、ムニエル、など
どんな料理にも合うので千両役者といわれています。
味噌漬け、粕漬けにも向きます。
新鮮なものは刺身にできますが、水分が多いので、昆布〆にするとぐっと旨味が凝縮されますので、こちらのほうをおすすめします。
この昆布〆刺身に、味付けして炒った真子をまぶした「子付け」は、富山県の郷土料理です。
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