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11月11日は「鮭の日」です。知っていましたか?
鮭と言う漢字は、魚偏に「圭」で、これをもじって、「十一、十一」で11月11日を「鮭の日」と定められました。
誰が決めたかと言うと、新潟県村上市です。
サケは、古来より日本で親しまれており、日本の食卓に欠かせない国民的な魚です。
最近は、「ギンザケ」「ベニザケ」「アトランティックサーモン」などの人気に押され価値は低下傾向にありますが、本種が日本近海に住む本来のサケです。
「鮭」は身近な生まれ故郷の川に産卵のために1万キロ以上の旅をして帰って来る魚で、昔からもっとも馴染み深い魚のひとつです。
その馴染み深さからか、単に「鮭」と呼んだり、「時鮭」「秋鮭」「アキアジ」「メジカ」「ケイジ」など、沢山の別名を持っています。
時鮭とかトキシラズというのは、春から初夏にかけて沿岸に回遊してくる鮭のことで、脂がのっていてとても旨いです。
また、川をさかのぼる前の未成熟な鮭をケイジと呼ぶこともあります。
さらに、海にいる時の鮭は体全体が銀白色をしていることからギンとも呼ばれます。
10月~11月になるとサケの群れは産卵のために川をさかのぼります。
産卵の2~3カ月前からは餌を取らず、産卵を終えると力尽きます。
川をさかのぼる頃になると、銀白色をしていた鮭の体は全体が黒ずみ、まだら模様が入ってきます。
これは鮭の婚姻色でこの状態の鮭をブナと言います。
上述しましたが、ブナは餌を取らないため、色も身質も落ちるため商品価値が下がってしまいます。
生まれたサケは翌年の春には川を下ります。
そして広い海を5~6年の間、1万キロ以上も旅して、再びふるさとの川に帰ってきます。
なぜ再びふるさとの川にたどり着けるのか?不思議ですよね。
これは長い間ナゾでしたが、近年、サケは自分の生まれた川の臭いを記憶しているということがわかりました。
長い海の旅を終えて陸地に近づき、ふるさとの川の臭いを探し当てて、さかのぼるのです。
しかし、なぜ方向を間違えないのか…太陽コンパス説、地磁気説、などがあり、これはまだ解明されていません。
サケは川-海-川、アユは海-川-海、ウナギは海-川-海、モクズガニは海-川-海と住む場所を変えます。
何故このように両方に住めるのかというと、これらの魚は、他の魚にはない特別な体の仕組みを持っているからです。
海水中では体内に入った塩分をエラから汲み出し、体液の塩分濃度が上がることを防いでいます。それが淡水に入ると今度は腎臓から水をどんどん排出することで体液濃度の調整をはかります。
このような仕組みを持っているので、サケもウナギも川と海の両方に住める訳です。
海と川を行き来する魚でなくても、カレイやヒラメなど沿岸にすむ魚は、日数をかけて少しづつ塩分濃度を薄めていけば、しだいに淡水でも生活できるようになるそうです。
スジコ(筋子)は日本語で、サケの卵巣ごと塩漬けにした未成熟の卵のことです。
一方、イクラはロシア語でサケの卵巣を破り、一粒一粒独立させて塩漬けした成熟した卵のことです。
氷頭、ルイベ(刺身)、三平汁、スモークサーモン、トバ、ハラス、石狩鍋、十勝鍋など各地には鮭を使った郷土料理がたくさんあります。
吊り下げた新巻サケも秋の風物詩です。
一般的な調理法では、塩焼き、照焼き、味噌漬け、粕漬け、ムニエル、フライ、ステーキ等々、様々な調理法で楽しめます。
富山県では毎年約3千万尾の稚魚を、3月下旬までに、5cm、1g以上の大きさを目途として県内の河川に放流しています。
稚魚は河川を下って富山湾に入り、やがて北太平洋へと1万km以上の長い旅立ちに出て、3~5年後に成熟して母川回帰します。
過去5年の平均回帰率は約0.3%と推定されています。
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