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「立山曼陀羅」と ”越中立山の地獄”
<立山開山縁起> <立山開山縁起>
<さまざまな地獄>
立山曼荼羅には様々な種類ものが存在し、大別して芦峅寺系統のものと岩峅寺系統のものに分けられます。
両者に決まって描かれる共通の内容は、まず佐伯有頼の開山縁起です。熊を追う姿や、阿弥陀を拝する姿が描かれます。
次に立山地獄で、賽の河原、三途と修羅道、女性が必ず堕ちるとされた血の池地獄などがおどろおどろしく描かれています。
そしてこれと対象的なのが、阿弥陀や菩薩の来迎に象徴される極楽浄土の世界です。
また主要な山として描かれるのは、本格的な登拝者が「三山かけ」と称して登る雄山、浄土山、別山、そして一番左には針の山のような剱岳が描かれます。
なお芦峅寺系のものにはこれらに加えて、同寺の女人救済行事である布橋灌頂会の様子が大きく取り上げられているのが特徴です。この一大イベントの舞台となる閻魔堂、布橋、姥堂などの描画は、岩峅寺系のものには全くないか、あっても片隅にごく簡単に描かれる程度でした。
<立山曼陀羅 閻魔大王>
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