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「一頭捕れば七浦を潤す」~海からの最も大きな幸~

クジラ

クジラ
<クジラ>

日本における捕鯨の歴史は古く、縄文時代にまでさかのぼります。
また伝統捕鯨は江戸時代には多くの浮世絵の題材となりました。
一頭捕れば七浦を潤す」と言われ、海からの最も大きな幸と考えられてきました。鯨は日本の食文化であり、全国に鯨食文化は生きています。
日本列島は鯨の回遊路に囲まれた位置にあり、多くの鯨が豊富なプランクトン、小魚を追って三陸沖やオホーツク海を北上します。そして栄養を十分に蓄えた鯨は、今度は黒潮に乗って南下し繁殖に向かいます。

20世紀に入り、日本近海は言うに及ばず、南氷洋も含む世界中の海域で鯨の乱獲による頭数の激減が危惧されました。そして国際的な鯨類保護の流れの中で国際捕鯨取締条約が定められ、条約を実行管理する国際捕鯨委員会(IWC)が設立され、日本も加盟して今日に至っています。
現在、商業捕鯨は禁止されていますが、日本は調査目的の捕鯨(調査捕鯨)として、南極海1035頭、北西太平洋380頭を上限にIWCに届けています。
現在、日本では大きく分けて3種類の捕鯨がおこなわれています。
 ①調査捕鯨・・・ミンククジライワシクジラなどの大型鯨類の肉は、この調査副産物が流通しています。
 ②沿岸小型捕鯨・・・IWCの管轄外の小型鯨類を対象とする捕鯨。ゴンドウクジラ、ツチクジラが対象。
 ③イルカ漁業・・・全国各地で行われていますが、捕鯨銛を用いないため捕鯨ではなく漁業とされています。

鯨肉は鯨の種類ごとに様々な味わいがあると言われ、食味は大きくハクジラ(マッコウクジラ、ツチクジラ、イルカ類など)とヒゲクジラ(シロナガスクジラ、ナガスクジラ、イワシクジラ、ミンククジラなど)で異なります。
ハクジラが強いクセを持っているのに対して、ヒゲクジラに属する鯨類の肉はクセが少なく牛肉などに近い食味とされます。赤身については特に馬肉に近いと評されています。最も多く流通するミンククジラは、肉の繊維が細やかであると評される一方、小型のため脂肪の乗りが少なく尾身などの珍重部位はあまり採れません。大型のナガスクジラの尾の身やサエズリは、脂の乗りが良く高級品として扱われます。富山湾では、ミンククジラが揚がることがあります。

最新の動きですが、反捕鯨国のオーストラリアが、日本における南極海での調査捕鯨は国際捕鯨取締条約に違反するとして中止を求めた訴訟で、国際司法裁判所は平成26年3月31日、条約違反と認定、今後実施しないよう命じました。(1審制であり上告は無い)
このことにより、1987年から続けてきた南極海での調査捕鯨は中止に追い込まれる見込みとなっています。
北西太平洋の調査捕鯨は継続されるものの、今後の我が国の鯨食文化の先行きが危ぶまれます。

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