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~高低差4000メートルの大パノラマ~
富山湾は「天然のイケス」、「豊穣の海」と言われます。
日本海に生息する800種類の魚介類のうち500種類がすむといわれ、多種多彩な魚がとれる水産資源の宝庫なのです。
<立山連峰から富山湾へ続く急峻地形>
<富山湾海底の急峻地形>富山県深層水協議会HPより
複合扇状地(平野は、数多くの河川による
複合扇状と潟埋積地等で形成されている)
色の濃いところが深い海底谷。さらに深くなっていく。海底谷は、その色から「藍瓶(あいがめ)」と呼ばれる。
海洋深層水とは、深度200メートル以深の海水をひとくくりに定義したものです。
海洋深層水の表層水との違いは、清浄性、無機栄養塩類が豊富、低温安定性という特徴を有することです。
清浄性とは、人間の排水で汚染された河川水の影響を受けないため、化学物質による汚染がなく、また太陽光が届かないためプランクトン等が成育しないので、有害な雑菌等も表層水の千分の一以下と少ないことが特徴です。
このため、深層水は表層水に比べて細菌学的にも化学的にもはるかに清浄といえます。
無機栄養塩類が豊富とは、表層水に比べて、植物プランクトンの成長に必要な無機栄養塩類が豊富であるということです。
これは海洋深層水中の植物プランクトンが少ないために、表層から沈降してくる魚類の死骸が分解されて生じた無機栄養塩類が消費されずに残っているためです。
低温安定性とは、水温をはじめ含まれる成分が年間を通して一定であり、水質が安定しているという特徴がある。
特に日本海の深層水を日本海固有水と呼び、太平洋側の海洋深層水と異なる特質を持っています。
まず、太平洋側の深層水は年間を通じて10℃前後だが、日本海固有水は2℃前後と低温であること。また、太平洋側の深層水は深度が深くなるに従って海水中の溶存酸素量が減少するが日本海固有水は深度が深くなっても溶存酸素量は表層水とほとんど変わらず豊富であること。
これは、海洋深層水は、表層水との混合がおこなわれないた
め溶存酸素量が少ないのですが、日本海固有水は太平洋側の
海洋深層水とその成り立ちが異なるため、溶存酸素量が
表層水とほとんど同じであるということです。
このように異なる性質となるのは、日本海固有水の起源が日
本海北部で冷却された表層水が水塊となり底層に沈み込んだ
ものだからです。
日本海固有水がこのような起源を持つのは、海峡水深が深い
通常の海域の場合には、外洋の深層水が流入するのに対して、
日本海の場合は、外洋との通路となる対馬海峡が著しく浅く、
外洋の深層水が流入しないためです。
深層水が特定の海域で表層へ上昇する(湧昇)ことがあるが、
豊富な無機栄養塩類によりプランクトンが豊富に発生するた
め、非常に生物生産性の高い海域となり好漁場となる。その
ひとつが背後に3000m級の山々を持ち海底湧水が多いと考
えられる富山湾なのです。
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