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とにかくイワシの種の保存戦略はその数です。ですから大量に捕獲できたので価格も安く、日本国民の重要な蛋白源となってきました。
また一方「海の米」「海の牧草」などといわれ家畜の飼料や、畑の肥料としても使われてきました。
イワシには、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシの3種がありますが、一般的にイワシといえばマイワシを指します。(マイワシは体側に7つの黒点があるので、容易に見分けられます)
英語では、マイワシはサーディン(sardine)、カタクチイワシはアンチョビー(anchovy)と言います。
マイワシは、10~20年周期で漁獲量が大幅に変動することが知られています。1965年の漁獲量は1万トンを割りましたが、1980年代後半には年間450万トンになり、90年代には1割程度に激減し、現在は回復してきています。
イワシは大衆魚と言いますが、2006年(平成18年)に築地で1匹1,200円の値段がつけられたこともあります。(2006年5月23日の日経夕刊)
イワシの価格が昔に比べ上がってきたのは、刺身で食べるようになったからと言われています。刺身にできる鮮度の良い物が、市場に出回るようになったと言うことでしょう。
ご存知のように青背イワシには、EPA、DHAという不飽和脂肪酸がたくさん含まれています。脂肪もたんぱく質も良質です。カルシウムやビタミンDも含み、栄養満点の魚なのです。
イワシのタンパク質は非常に良質で価値も高いです。脂質は、マイワシが14%程度でもっとも多く、ついでカタクチイワシ12%、ウルメイワシ5%程度となっています。マイワシは、季節により脂質含有量の変動が大きく、とくに冬には増加します。
イワシの実力は、その多彩な料理方法、加工食品の多さにうかがえます。調理のレパートリーは広く、生食、焼く、揚げる、締める、炊く、煮る、干す・・・何でもこいです。
とびきり新鮮なイワシは刺身、カルパッチョ、酢〆、なめろう、ツミレ、塩焼き、蒲焼き、天ぷら、ピカタ、フライ、煮付け、ピザ、パスタ・・・に引っぱりだこですが、夏から晩秋の脂の乗った時季の刺身は、最高に旨く、イワシを見る目が変わります。
また自家製のオイルサーディン(マイワシ)、アンチョビー(カタクチイワシ)にもトライしてみて下さい。
加工食品としては、まずシラス(生シラス)、それを薄い塩水でさっとゆでたものが「釜揚げしらす」、それを乾燥させたものが「ちりめんじゃこ」、ゆでずにそのまま乾燥させたものが「たたみいわし」、体長35~50mmの稚魚期を乾燥させたものが「煮干(いりこ)」、成魚は「めざし」といったものがあります。
鮮度は背中が青緑色にひかっているもの、頭を持ったときに、ピンと尾が上にたつものが良いとされています。
魚殿では、朝獲れのキトキト(新鮮という意味)のイワシを料理用途に応じて下処理をしてお届けします。
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